Sonetto Ⅲ

ソネット・コレクションのキャビネットは、ソナス・ファベールが、スピーカーの理想形の一つとして磨き上げてきた“リュートシェイプ”。
内部に平行面を作らず、内部定在波の発生を抑制することで、純度高い音の世界を現出する形式です。22mm厚高密度ファイバーボードによるキャビネットは、フロントバッフルから局面を描くサイドパネルに至るまで継ぎ目なく一体的に成型され、このコレクションのために採用された新しいチューニング手法と相俟って、不要な共振を排したリジッドな構造になっています。
木材の響きをレザーによってコントロールする手法も、ソナス・ファベールが創立以来の歴史の中で極めてきた革新的コンセプト。ソネットではトップパネルにこの手法を継承しています。

フロアスタンディング型モデル、III、V、VIIIでは、キャビネットデザインのエレガンスを保ちながら、弾力性あふれるナチュラルな低域レスポンスを獲得すべく、底面に大口径リフレックスポートを配置しました。
リスニングルームの諸条件に関わりなく、アルミニウム・ダイアフラムによる強靭な低域ドライバーユニットを備えたこの3モデルのスケール感豊かな低域再生のポテンシャルをフルに引き出します。

高域には、ソナス・ファベール独自の「アローポイントDAD (Damped ApexDome)」テクノロジーに基づく29mm口径シルクドーム・ツイーターを採用しました。ドイツDKM社製のシルクドームをベースに、頂点をダンピングする、このユニークな設計によって、ドーム型ならではの柔らかい音色とリングラジエーターの伸びやかな高域特性を兼ね備えた、上質な高域再現性を発揮します。

中域を担うのは、150mm口径ナチュラルファイバー・ダイアフラム採用コーン型。ケナフ、カポック、セルロースなどの天然素材を自然乾燥させてブレンドし、高粘度ダンピング材によって残留する色付け成分を一掃した、軽量で強靭なダイアフラムで、ナチュラルかつ音楽性豊かな中域再現性を発揮します。

低域を担うのは、アルミニウム合金製ダイアフラムをそなえたコーン型ウーファー。ソネット・コレクションのために設計されたこのメタルコーンが、きわめて高速でタイトな、重低域パフォーマンスを可能にします。IIIではの150mmを2基マウントして、あらゆるジャンルの音楽をパワフルに、かつしなやかに再現します。

ソネット・コレクションでは、全モデルに、ウッド（ウォルナット突板仕上げ）、ピアノブラック、マットホワイトの3種類の仕上げをご用意しています。
下記画像：左からWalnut（ウォルナット）/ Piano Black（ピアノブラック）/ Matte White（マットホワイト）

ソネット・コレクションは、キャビネットの成型・加工から組み上げ、ドライバーユニットの設計からマウントに至るすべての作業、イタリア北部、ヴェネト州ヴィチェンツァのソナス・ファベール工房にて行われています。
サイズや価格帯を問わず、あらゆるモデルを、一貫したクラフトマンシップによって最高次元のクオリティーに仕上げること。そこに、ソナス・ファベールの熟練職人の誇りがあります。

・形式
　3ウェイ5スピーカー ボトムバスレフ・フロアスタンディング型
・使用ドライバーユニット
　高域：29mm口径 アローポイント DADシルク・ソフトドーム型
　中域：150mm口径 ナチュラルファイバー・ダイアフラム・コーン型
　低域：150mm口径アルミニウム・ダイアフラム・コーン型×2
・クロスオーバー周波数
　220Hz / 3.25kHz
・周波数特性
　42Hz ～ 25,000Hz
・出力音圧レベル
　89dB/W/m
・公称インピーダンス
　4Ω
・最大入力電圧
　22Vrms
・スピーカー端子
　バイワイヤリング対応（HIGH / LOW）
・寸法（突起部含む）
　幅290×高さ1,010×奥行316mm
・重量（1本）
　18kg