analogmagik V2

アナログマジック V2

PCを使用する事で
更なる理想を追求可能な
アナログ・セッティング・ツール

機能

アナログ・システムの音声信号をパソコンに取り込んで測定を行う今までにないツールです。セッティングに関わる様々な項目を測定するためのテスト用信号を記録した高精度なテストレコードと測定・表示を行うソフトウェアで構成されています。
“アナログマジックV2”では、セッティングに関わる以下の様々な項目を測定し数値化できます。

・SPEED ターンテーブルの回転速度
・WOW&FLUTTER ターンテーブルのワウ・フラッター値
・AZIMUTH カートリッジのアジマス(左右傾きバランス)※利便性の向上
・VTA カートリッジの VTA=垂直トラッキング角度※利便性の向上
・ZENITH ANGLE スタイラスの天頂角 ※V2から追加。
・ANTI-SKATING トーンアームのアンチスケーティング力
・LOARDING フォノイコライザーの適正インピーダンス
・GAIN フォノイコライザーの出力ゲイン
・VIBRATION システム全体の振動値
・RESONANCE システム全体の共振値
・CHANNEL BALANCE システム全体のチャンネル・バランス ※V2から追加。
・VTF カートリッジの VTF=適正針圧

これらの値を PC で測定・数値化することで、現在のセッティングはどれほどのずれが生じているか、また歪みなどがどれだけ発生しているかを簡単に確認することができます。

今までの調整は、レコードが回転をしていない状態で行いますので、その後回転しているレコードに針を下ろせば、「アジマス」も「VTA」も変わってしまいます。
“analogmagik V2”は全ての測定をレコードが回転している状態で行うため、実際の音楽再生時と同様の最適な調整が可能です。

進化点

①測定項目の追加。
・Channel Balance
左右の振幅の差を測定。ほとんどのカートリッジが手作業で製造されているため、左右の振幅の差が僅かにあります。Azimuthの測定時に左右のクロストーク値を測定するため、使用する全体のシステムを通してL/Rの差が許容の範疇なのかを測定します。
・Zenith Angle
スタイラスがNull Point(ヌルポイント)をトレース出来ているかどうか、IMD%を測定し 最適な状態を数値化します。

②一部測定項目の機能性、利便性が向上。
・Azimuth / VTA
オリジナルの“analogmagik”では「Azimuth Left Channel」、「Azimuth Right Channel」、「VTA」でそれぞれトラックが分けられていました(計3トラック)が、“analogmagik V2”では1つのトラックに集約されました。Null Pointに一番近い場所に配置された1つのトラックで、「Azimuth L/R」、「VTA」を測定することで、「Azimuth」の調整が容易になり、「Azimuth」と「VTA」との相関性も分かりやすくなりました。

③オート・ストップ機能
測定項目毎に定められた時間(1分~3分)を計測すると、自動的に測定を完了します。
例えば、Vibration(システム的、外部的振動レベルを測定)の項目では、測定から150秒が経過すると自動的に測定を停止し、平均値(以下画像の赤枠部)も表示させます。

④プリントアウト機能
analogmagik V2の画面をプリントすることが可能です。各項目の測定値を用紙やPDFで保管する事が出来ます。

Zenith Angle

カンチレバー上のスタイラスの取り付け位置と角度を「Zenith Angle(天頂角))と呼称しています。ほぼ全てのカートリッジが手作業によって作られているため、カートリッジのスタイラスはカンチレバーに対して完璧に垂直に取り付けられておらず、僅かにズレが生じている事を「Zenith error(天頂誤差)」と呼称しています。
トーンアームやカートリッジの調整時に、オーバーハングゲージ等を使用しながらトラッキングエラーが最小となるNull Pointにスタイラスを合わせ調整しますが、スタイラスが垂直に取り付けられていなければNull Pointから僅かにずれた位置に接地します。

スタイラスを回転しているレコードの音溝に降ろす時、「完全に停止した状態」と「回転している状態」では、スタイラスやカンチレバーの状態は異なります。この差を目視で確認し、調整する事は非常に困難ですが、“analogmagik V2”では音楽再生時と同じく実際にレコードの音溝をトレースしながら、測定し状態を数値化する最も理想的な調整が可能となります。

カンチレバーに取り付けられたスタイラスのズーム写真①。
カンチレバーに取り付けられたスタイラスのズーム写真②。
カートリッジが手作業で作られているため、カンチレバー上にスタイラスが完璧に中心で垂直に取り付けられてはいません。Null Pointに接地させるためには、この僅かなズレを加味した上で調整する必要があります。

使い方

※アナログマジックの使用には、「USB入力付きADコンバーター」が必要です。

アナログプレーヤー → フォノイコライザー → USBオーディオ・インターフェイス(サウンドカード)→ パソコン の順に接続します。
従来アナログのセッティングは、水平や垂直などの見た目や聴感上で判断することが一般的であり、厳密に言えば回転するレコード盤に針を落とした時点で既にセッティングがずれてしまっている…という可能性があります。
“アナログマジック”は、実際に回転するレコードを再生して音声信号を読み取り、それをリアルタイムで数値化するので、カートリッジの個体差を含め動的な状態での正確な測定・確認が可能です。

画面例

上図のように結線しソフトウェアを起動したら、テストレコードをアナログプレーヤーで再生。PCにその音声信号を取り込みます。
数値化された各項目の値を確認しながら、どこがずれているか、どこに問題があるかを推察し、システムを逐次調整、各項目が理想の数値に近づくよう、セッティングを追い込んでいきます。この繰り返しにより、理想的なアナログ・システムが実現するのです。

アジマス、VTAの計測画面
Zenith Angleの計測画面

測定例

■Azimuth(測定画面はオリジナルのanalogmagik)


■VTA(測定画面はオリジナルのanalogmagik)


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アップグレード

前バージョンの“analogmagik”をお持ちの場合、“analogmagik V2”のTest LPの追加購入と新バージョンのソフトウェアインストールにてV2へのアップグレードが出来ます。
ご希望の際は、“analogmagik”をお取り扱いしている販売店様にご相談ください。

別売消耗品

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