232

コンセプト

Burmesterが長年にわたって培ってきた美学を継承しながら、新たな「バウハウス・デザイン」を体現した、最新世代にふさわしいインテグレーテッド・アンプ"232"。
世界中で高く評価されている「Burmesterサウンド」が、次世代仕様として新たに進化を遂げました。
本機をネットワークに接続することで、QobuzやSpotify、TIDAL（※日本国内未導入）といったストリーミングサービスに対応しているだけでなく、S/PDIFやAES/EBU、さらにeARCにも対応する幅広い多機能性を備えています。
専用アプリによる高い操作性や、先進的なインターフェースがもたらすモダンな使用感、そして温かく叙情的なサウンド――これらすべてが、Burmesterの理想を具現化しています。

出力段

片チャンネルあたり2パラレル・プッシュプル構成による合計8個のパワー・トランジスタを搭載。ステレオ・パワーアンプ「216」と同等の構成を採用することで、シンプルながら非常に高い駆動力を実現し、大型スピーカーもストレスなく制御可能です。
使用されている回路および各コンポーネントは、すべて徹底したリスニングテストを経て選定・設計されており、伝統のBurmesterサウンドを踏襲しながらも、現代的なエッセンスが注ぎ込まれています。

電源部

本機の主要電源部には、総静電容量約80,000µFのカスタムメイド・フィルターコンデンサと、電源容量約450VAの大型カスタムメイド・トロイダルトランスを搭載。使用される各パーツはアッセンブリ工程の前に厳密な測定が行われ、社内規定を満たしたものだけが選別・採用されています。

インテグレーテッド・アンプでは、複数の回路を1つの筐体内に収める構造上、トランスから発生する磁気ノイズが他回路に悪影響を及ぼすリスクがあります。本機では、大型トロイダルトランスを金属製カバーで覆い、さらに鋼板上にマウントすることで、磁気シールドを徹底。メインの電源回路は鋼板の裏側に配置されており、トランスからの干渉を最小限に抑える構造を採用しています。

HaptiControl

Burmesterが新たに開発したロータリーエンコーダは、内部に金属粒子を含む特殊な液体が封入されており、歪みのない高精度なボリュームコントロールを実現するだけでなく、小音量時に生じやすいギャングエラーも解消しています。さらに、制御された磁場により液体の粘度が変化する特性を活かし、専用プログラムに応じてノブの触感を自在に変化させることが可能です。

本ロータリーエンコーダは物理的なストッパーを持たず、通常は無限に回転させることができますが、使用シーンに応じてその特性が動的に変化します。たとえば音量調整時にはステップごとに段階的な抵抗が加わり、最小値および最大値に達すると、それ以上の回転を受け付けないよう自動で制限されます。音量調整に限らず、入力切替や設定値の変更など、すべての操作において適切なフィードバックが提供され、触感がその機能に応じて変化するインタラクション設計がなされています。

専用アプリ

本機は、フロントパネルのタッチディスプレイやリモコンに加え、新たに開発された専用コントロールアプリ「Burmester Conduct」からの操作にも対応しています。本アプリは「App Store」および「Google Play」にて配布されており、スマートフォンやタブレットにインストールすることで、ボリューム調整や入力切替、各種詳細設定などを直感的に操作することが可能です。

デザイン

”232”はBurmesterの新たなデザイン・コンセプトを採用した最初の製品です。従来のブランドDNAを尊重しながらも、Burmesterらしさを大胆に刷新することで、あらゆる生活空間に自然と調和する、モダンかつ時代を超越したデザインを実現しました。

デザイン上の象徴的な変更点のひとつが、ヒートシンクの形状です。従来モデルとは異なる細やかで等間隔のフィン構造を採用し、光の当たり方によって繊細かつ鮮やかな印象を演出します。また、サイドのヒートシンクのエッジ部にわずかな傾斜を持たせることで製品の輪郭に柔らかさを加え、さらにクロームをあしらったフット部によって、マット仕上げの筐体全体がわずかに浮いているかのような、幻想的でエレガントな佇まいを実現しています。

さらに、Burmester伝統のシルバー仕上げに加え、新たにブラック仕上げをラインナップ。どちらもアルミニウムの削り出しによるボディにアルマイト処理を施しており、ブラック仕上げではよりシックでラグジュアリーな質感を演出します。

Handmade

使用するパーツの1点1点は、全てブルメスターが設ける高い品質基準に合格した物のみを使用。
大電流を扱う回路の受動部品に関しては、カスタムメイドされた専用部品を採用します。
さらに、全て同社の熟練の技術者によって組み立てられ、実際の動作条件下での厳格なリスニングテストを含む、数日間のバーンインを実施。ドイツ / ベルリンに位置するブルメスターの工房内にて全ての生産工程が行われ、出荷時には全てのテストをクリアする事が求められた最高の品質を保証します。

スペック

・型式
　インテグレーテッド・アンプ（A/B級）
・アナログ入力
　バランス（XLR）×2（3番HOT）
・出力系統
　スピーカー×1（Yラグ、バナナプラグ両対応）
　ヘッドフォン出力（6.3mm Stereo）×1
　バランス（Stereo-XLR）×1、サブウーファー（Mono-XLR）×1
・入力インピーダンス
　バランス：35kΩ、アンバランス：28kΩ
・定格出力（4Ω）
　155W（4Ω）、95W（8Ω）
・ダンピングファクター
　1,000以上（100Hz / 4Ω）
・周波数特性
　10Hz～110kHz（-3dB）
・S/N
　112dB以上（4Ω/20kHz）
・全高調波歪率
　0.0048%以下（50W / 4Ω）
・入力感度
　5.6Vrms（1% THD+N,1kHz）
・ゲイン
　ステレオ：34.2dB、モノラル：40.2dB
・消費電力
　スタンバイ時：0.5W未満、電源ON無信号時：40W
　最大：650W
　最大：1,620W
・寸法
　W450mm×D450mm×H177mm （突起部含まず）
　W450mm×D480mm×H203mm （突起部含む）
・重量
　29kg

【デジタル部】
・入力系統
　Ethernet（RJ-45）×1 、AES/EBU（XLR）×1、
　Coaxial（RCA）×1、Optical（TOSLINK）×1、
　eARC（HDMI）×1、USB2.0,TypA×2 ※、
　USB-C×1 ※、microSD×1 ※
・出力系統
　Coaxial（RCA）×1、Optical（TOSLINK）×1
・対応ストリーミング再生
　Qobuz、Spotify、Airplay 2、
　Internet Radio、TIDAL、 Roon Ready※
・対応フォーマット
　FLAC、WAV、mp3、AIFF、OGG、AAC、ALAC（m4a）、DSD
・対応サンプリング周波数
　最大：768kHz、22.4MHz
・対応量子化ビット数
　最大：32bit

【オプション：MC Phono モジュール】
・入力系統
　バランス（XLR）×1（3番HOT）
・入力インピーダンス
　33Ω、75Ω、220Ω、390Ω、1kΩ、47kΩ
※：現在は未対応。順次オンラインアップデートによって対応予定。

プリメインアンプ