216

ステレオ・パワーアンプ

フラッグシップ・パワーアンプ 159を
踏襲した最新のモデル

コンセプト

7年もの期間と多額な費用を投じられ完成した”159“フラッグシップ・モノラル・パワーアンプの開発過程では画期的な新技術が生みだされています。
その技術を踏襲し、新たな安全検査規格(IEC62368-1)に準拠のうえ設計されたハイパフォーマンスを発揮するステレオ・パワーアンプが”216“です。同社伝統の独自技術に革新的発想を加え、幾重のリスニングテストの末に完成した、新世代の象徴となる”159“アンプのエクステリアデザインを踏襲したニュースタンダード・パワーアンプです。

最新特許技術

搭載される新リニア電源が理想的パフォーマンスを発揮するよう、“159”開発段階で確立した独自の最新特許技術を本機にも組み込みました。
これはリニア電源特有の「電源投入から本来のポテンシャルを発揮するまでに必要な一定の加熱時間(ウォームアップ・フェーズ)」を最短とし、『静止電流を加熱段階においても非常に正確な温度測定に基づき調整し、わずか数分後に最適化された動作点に到達し、最高のパフォーマンスの発揮が可能』となる画期的回路技術(特許出願中)です。

更に最適化された動作点が維持され続けることが理想ですが、重要なのは出力素子の温度を電圧によって検出しリアルタイムでフィードバックさせる制御方法の確立です。これらの制御プロセスを、主な音楽信号の周波数帯域外である高周波伝送にて動作させる重要な独自回路(特許出願中)も開発。
これらふたつの画期的な特許技術により、パワーアンプ部の熱接続を最適にコントロールすることで、ヒートシンクの熱容量と静止電流も常に最適化され、ウォームアップフェーズの時間が極限まで短くなり、さらには安定した最高のブルメスター・サウンドを維持提供することが可能となりました。

出力段

パワーアンプの要となる出力段には、片ch 2パラレル・プッシュプルによる合計8個のパワー・トランジスタを搭載、大型のスピーカーもストレスなく制御する強力なドライヴ能力を有しています。

更にトランジスタを理想的な温度で駆動させるために、 “159”と同様の冷却機構を本機にも搭載。出力段とハウジング外周部を熱伝導率の高い銅製ヒートパイプで連結させる事で、出力段の発熱をハウジングに逃がし、外周に備えるヒートシンクにより効率的に熱を排出します。
更にハウジング底面にはパンチング、背面にはスリットによる通気口を備えており、冷却ファンなどを必要としないハウジング全体によるクーリングが実現します。これらの機構により、出力段と電源部は常に最適な温度で動作し、熱損失による電力ロスを極限までおさえ、各パーツの動作効率を格段に向上させることで理想的なブルメスター・サウンドを安定して提供します。

更に本機2台に専用アダプタ(別売)を使用することでモノラル(ブリッジ)またはバイ・アンプ駆動が可能。よりダイナミックな音楽再生、空間の再現性の向上、楽器の定位感が明瞭になり、あらゆるスピーカーや環境に応じた最適な鳴らし方が可能です。

電源部

1個あたり47,000uFの静電容量を有するカスタムメイド・フィルター・コンデンサを4個搭載、その総容量は188,000uFに及び、これはフラッグシップ “159”と同じ静電容量を誇ります。
更に430VAの大型カスタムメイド・トロイダルコア・トランスを、金属製カバーで覆うことで完璧な磁気シールド対策を施しています

“X-Amp”

入力段にはフルバランス回路であるブルメスター独自のアンプ技術“X-Amp”を採用、更なる改良を重ねた結果、重厚かつ繊細で音楽性豊かな再生を実現します。
また信号経路上のカップリング・コンデンサを一切排除した“DCカップリング”とすることにより、可聴域内での位相シフトがないため空間の表現力や音像の定位感、静寂性といった圧倒的な表現が魅力です。回路全体は、エネルギーに満ち溢れたエモーショナルな音楽性を損なう事がないように、最小限の負帰還で特性や安定性が保たれるよう設計されています。

デザイン

エクステリアデザインは、同社のフラッグシップ・モノラル・パワーアンプ“159” を踏襲した新デザインとなります。
ハウジング及び周囲のヒートシンクは同社の伝統的なホワイトアルマイト処理を施した高品位アルミニウムで構成、虚飾を排したトップパネル、周囲からはネジを視認させない美しくフラットなデザインは、同社の永年の歴史と伝統を重んじたバウハウスの設計思想に基づいています。更にフット部の高さを低くすることで設置場所と本機の空間的な調和を実現します。

Handmade

使用するパーツの1点1点は、全てブルメスターが設ける高い品質基準に合格した物のみを使用。
大電流を扱う回路の受動部品に関しては、カスタムメイドされた専用部品を採用します。
さらに、全て同社の熟練の技術者によって組み立てられ、実際の動作条件下での厳格なリスニングテストを含む、数日間のバーンインを実施。ドイツ / ベルリンに位置するブルメスターの工房内にて全ての生産工程が行われ、出荷時には全てのテストをクリアする事が求められた最高の品質を保証します。

スペック

・形式
 ステレオ・パワーアンプ(A/B級)
・入力
 バランス(XLR)×1(3番HOT)
・出力系統
 スピーカー×1系統(Yラグ、バナナプラグ対応)
・入力インピーダンス
 バランス:1.9kΩ、アンバランス:12kΩ
・定格出力(4Ω)
 ステレオ:165W+165W(4Ω)
 モノラル(ブリッジ):490W(4Ω)
・ダンピングファクター
 1,500以上(100Hz / 4Ω)
・周波数特性
 5Hz~180kHz
・S/N
 109dB以上(20Hz~20kHz)
・全高調波歪率
 0.008%以下(1kHz / 50W / 4Ω)
・入力感度
 770mV(1% THD+N,4Ω)
・ゲイン
 ステレオ:31.8dB、モノラル:37.8dB
・消費電力
 スタンバイ時:0.5W未満、電源ON無信号時:48W
 最大:1,100W
・寸法
 W496mm×D479mm×H191mm (突起部含まず)
・重量
 35kg

ブルメスター社製機器のバランス入力およびバランス出力は“3番HOT”です。